最初のホンダ空冷4ストローク直列4気筒二輪車3兄弟の末弟
1969年8月に発売されたホンダの高性能大型スポーツバイク、ドリームCB750FOURは、当時ハーレーダビッドソンや欧州の大型バイクが主流だった北米スポーツバイク市場に対応すべく開発された。ホンダの創業者である本田宗一郎が「こんなバイク誰が乗るだ」と言ったエピソードは有名。世界初の量産型の空冷直列4気筒OHC736cc、67psエンジンを搭載したスーパースポーツとして人気を博し、「ナナハン」ブームの火付け役ともなった、日本の歴史的名車の一台。当時の価格は38万5千円だった。
1971年4月には、次男坊のドリームCB500Fourが発売された。同じく空冷直列4気筒OHC498cc、48psエンジンを搭載していた。さらに、1972年6月には、3兄弟末弟のドリームCB350Fourが発売された。当時のホンダ広報部の記録には「このクラスの最高級車として、ゆきとどいた機能と外観をもつツーリングスポーツ車」とある。空冷直列4気筒OHC347cc、34psのエンジンを搭載し、大人しく従順な特性を持たせたモデルだったが、「ツイン(2気筒)より遅いフォア(4気筒)」と揶揄されるなど、人気車種とはならなかった。ちなみに発売価格は26万5千円だった。2年後の1974年には、CB350Fourのエンジンをベースに4into1の集合排気管、カフェレーサー的な斬新なデザインのCB400Four、通称「ヨンフォア」が登場し、爆発的な人気を博することになる。
このブログの主役の1台目は、この不人気車だったドリームCB350Four。
(写真:ホンダWEBより引用)